クリニックの清掃について、今回は取り上げてみようと思います。当院では現在、ルンバに代表されるロボット掃除機を使って清掃しています。今さらロボット掃除機の話か、と思われる先生もいらっしゃるかもしれませんし、すでに自宅やクリニックで使っている先生も多いと思います。
ただ、実際にクリニックで使ってみると、思っていた以上に便利でした。これまで自分で行っていた仕事が一つなくなり、クリニック運営の手間が確実に減ったと感じています。今回は、実際に導入してみて感じたことをご紹介してみようと思います。
開業当初から使いたかったものの、導入できなかった
ロボット掃除機自体はかなり以前から普及していますので、私も開業当初から使いたいとは思っていました。ただ、当院では開業時からALSOKの警備を導入していました。警備をセットしてクリニックを出ると室内のセンサーが作動するため、その状態でルンバを動かすことができませんでした。
これはロボット掃除機を使うという観点では、実は地味ながら結構大きなデメリットでした。だからといって、診療後など私がいる状態でルンバを動かすのもなかなか現実的ではありません。そのため導入を見送り、それまでは自分で掃除機をかけたり、クイックルワイパーを使ったりして清掃していました。
以前の記事でもご紹介したように、その後ALSOKの警備契約を終了しました。そこで、この制約を気にする必要がなくなったため、「せっかくだからロボット掃除機を導入してみよう」と考え、少し前から使い始めました。
実際に使ってみると、想像以上に楽だった
実際に導入してみると、これがかなり便利でした。最近のモデルは単純に掃除機をかけるだけではなく、水拭きまで行ってくれます。当院では昼休みと帰宅時に場所を分けて清掃していますが、毎日床を掃除してもらうだけでも院内がかなりきれいに保たれます。やはり、きれいな環境で診療できるというのは気持ちが良いものです。
もちろん、ロボット掃除機では届かない細かい場所もあります。ただ、その部分だけピンポイントで掃除機をかけたり、拭き上げたりすればよいため、清掃全体にかかる手間はかなり減りました。当院はそれほど広いクリニックではありませんので、そもそも掃除にものすごく時間がかかっていたわけではありません。それでも、人力ですべて行おうとすると、急いでも5分程度はかかります。
「たった5分」と言えば、それまでの話かもしれません。私自身、導入前は掃除をそこまで負担だとは感じていませんでした。そのため、「ルンバを導入しても、実感としてはそれほど変わらないのではないか」と思っていました。
ところが、実際にその5分の作業がなくなってみると、意外と楽です。便利な環境に一度入ってしまうと、もう以前の状態には戻りたくない。この感覚は、実際に導入してみて初めて分かりました。
4万円台のモデルでも十分使えている
私が使っているのは、非常に高価な最上位モデルではありません。位置付けとしてはエントリーモデルの一つ上で、Amazonのセールなどでは4万円台で購入できることもあるモデルです。
それでも、自動で床を清掃し、水拭きを行い、モップの清掃や乾燥まで行ってくれます。さらにゴミの自動回収機能もあり、ダストボックスも備わっていますので、日常的な作業のほとんどが自動化されています。人間が行うことといえば、新しい水を入れることと、汚れた水を捨てることくらいです。
あとは、せいぜい月に1回程度、ゴミを回収するパックを交換するくらいでしょうか。純正の交換用パックはそれなりの価格がしますが、Amazonではサードパーティ製のものも販売されています。そのため、ランニングコストとしても、私の使い方では月に数百円もかからない程度だと思います。この程度の維持費で日々の清掃作業をかなり減らせるのであれば、十分に価値があると感じています。
クリニックによっては上位モデルも選択肢になる
もちろん、予算に余裕がある先生であれば、最上位モデルを選んでもよいと思います。私のクリニックでは現在使っているモデルでも十分ですが、院内が広かったり、間取りが複雑だったりするクリニックでは、カメラや障害物認識機能などが充実した上位モデルの方が、より細かく清掃してくれる可能性があります。
そのあたりはクリニックの広さや構造によって選べばよいと思います。一方で、少なくとも当院程度の規模であれば、必ずしも最上位モデルでなくても十分に役割を果たしてくれています。
「それほど負担ではない仕事」も自動化してみる
今回、ルンバを導入して改めて感じたのは、自分ではそれほど負担に感じていなかった仕事であっても、自動化してなくしてみると、意外とその効果を実感できるということです。
掃除に5分かかること自体は、それほど大きな問題ではありません。ただ、クリニックには、このような「数分で終わる細かな仕事」がたくさんあります。一つひとつは大した負担ではなくても、それらを少しずつ自動化していけば、最終的にはかなりの仕事を減らすことができます。
私自身、導入前は半信半疑でした。しかし、これだけロボット掃除機が普及しているだけあって、実際に使ってみると確かに便利です。すでに導入されている先生も多いと思いますが、もしまだ使っていないのであれば、一度試してみてもよいのではないでしょうか。
仮に自分のクリニックには合わなかったとしても、損失は数万円程度です。一方で、うまく使えれば、その後は毎日の清掃作業を継続的に減らすことができます。そう考えると、クリニックの業務効率化という意味では、比較的試しやすい投資の一つではないかと私は考えています。
