リチャージモバイルという選択肢

以前、光回線が止まった際に備えてバックアップ回線を用意しておくことの重要性について記事にしましたが、今回はその補足になります。私自身、ずっとWiMAXを使っていたのですが、なぜか本来の光回線よりも月額コストが高くついてしまうという、少し納得しづらい状況が続いていました。何か代わりになる仕組みはないかと探していたところ、「リチャージモバイル」という新しい選択肢を見つけたので、今回はその紹介をしてみたいと思います。

光回線バックアップ問題

光回線は、当然ながらいつでも安定しているとは限りません。特にクラウド型の電子カルテを利用している場合、回線が止まった瞬間に診療に支障が出るため、バックアップ回線は必須といえます。ドコモなど大手キャリアのスマホでテザリングが使えるならそれでも良いのですが、複数端末を同時接続したい場合や、受付・診察室など複数の場所で同時利用するとなると、やはりWiMAXのような専用機器のほうが安定していて使い勝手が良いと感じていました。実際、私は過去に光回線が止まったのをきっかけにWiMAXを導入し、それ以来バックアップとして運用してきました。

コストの問題

ただ、問題はコストでした。メインの光回線はプロバイダー込みで月3850円。一方のWiMAXは私の契約だと約4500円。バックアップのつもりが、なぜかメインより高いという不思議な状況になります。もちろんWiMAXは持ち運びできるというメリットがありますが、診療所専用でほぼ据え置き運用であることを考えると、毎月4500円は割高に感じていました。さらに私の携帯回線は日本通信SIMで、いわば“ジェネリック中のジェネリック”。これをいざという時の診療所の回線バックアップに使うのは心許ない。結局、WiMAXの支出は「必要経費」と思って我慢していたのですが、ずっと微妙な気持ちが残っていました。

リチャージモバイルという選択肢

そこで偶然見つけたのが「リチャージモバイル」です。海外旅行用のデータSIMに近い仕組みで、一定ギガ数・一定期間のプリペイド方式です。たとえば100GBで7480円、有効期限は1年間。必要なときにチャージする考え方なので、月額固定費がかかりません。また、WiMAXのような機器も100GB含めて約1万2000円で購入でき、これ1台あればクリニックのバックアップ回線として1年間100GBを利用できます。バックアップ用途としては十分ですし、普段ほとんど使わないことを考えると、非常に合理的です。

コスト削減効果

コストを比較すると、WiMAXを使い続けると年間で約5万4000円。対してリチャージモバイルなら初年度は機器代を含めても1万円数千円に収まりますし、次年度以降は必要なデータ購入分(100GB 7480円程度)だけで済みます。もちろん「年間数万円なら気にしない」という先生も多いと思いますが、小さな費用でも積み重なれば大きな差になります。特に小規模クリニックでは切実です。複数の細かい数千円の出費が重なれば月2〜3万円になり、年間で換算すれば、30〜40万円になります。バックアップ回線のように「使わない可能性が高いのに固定費だけ発生するもの」は、心理的なストレスも大きいと感じます。

使わないものにお金がかかるストレス

医師賠償責任保険のように「必須であると納得して支払う出費」は別ですが、「1年のうちほとんど使わないバックアップ回線」に毎月4500円を払うのは、どうしてもモヤモヤが残ります。保険医協会の会費なども同じで、使う機会が少ないほど“固定費”としての圧力を感じやすいものです。小規模な診療所では、こうした“使わない出費”が積み重なると想像以上に負担になります。

上記のように、たとえば年間で30〜40万円ほど浮くこともあり、これは実質的には1ヶ月分の診療の利益に近い場合さえあります。もちろん単純に置き換えられるものではないにせよ、日々忙しく働いて得ている1ヶ月分の対価が、「ちょっとした固定費の見直しだけで手元に残る」というのは非常に大きいです。こうした積み上げ効果を考えると、バックアップ回線のような小さな固定費の見直しは、意外と軽視できないと感じています。

どこで見つけたか

このリチャージモバイル、実は本当に偶然見つけました。Amazonのセールページを眺めていたときに、関連商品として出てきたのがきっかけです。こういうものは「常にアンテナを張っていると自然と情報が入ってくる」と改めて感じましたし、もしかするとAIがこちらの行動履歴を読み取ってレコメンドしてきたのか…と考えると少し怖くなりますが。。。