私は、COVID-19が2類感染症でまだまだ猛威を振るう中、内科クリニックを開業しました。とある主要駅から少し離れた住宅街にある、小さな診療所を経営しています。いわゆるミニマム開業という形態です。
開業に際して苦労したこと、開業後も大変だったことなど、これから開業を考えている先生方に少しでも参考になればと思いサイトを立ち上げました。
開業医の状況は年々厳しさを増している
かつて診療所が少なかった時代は、開業すれば集患に苦労することはなく、ほぼ成功が約束されたような時代がありました。しかし時代は移り変わり、かなり綿密な計画を立てて開業した先生であっても苦境に立たされることは少なくありません。最悪のケースでは、借金を背負って撤退せざるを得ないケースもあります。先生の理想の診療や、夢の実現のために開業をするのにもかかわらず、このようなことになってしまっては、何のために開業したのかわかりません。
現時点で、開業は積極的にはオススメしない
診療報酬改定でも保険点数はどんどん削られる状況であるものの、物価高、円安、賃金上昇など、クリニック運営コストは増加の一途を辿っています。またこの先、日本の少子高齢化の加速、日本が世界的にみても斜陽国となっていく状況から、明るい未来は予想しにくいのが現状です。医療業界は確実に淘汰が進む業界であり、今後はさらに厳しい状況が予想されます。
正直に申し上げて、現時点で、先生が開業することは本当に慎重になるべきだと思います。少なくとも積極的におすすめできる状況ではありません。先生のお考えにもよるとは思いますが、先生の開業の目的がはっきり決まっているのであれば、もしかするとその目的は、転職の方が安全に、再現性高く実現できる可能性があります。
先生の医師人生が成功するように
このサイトは私が開業に伴って、実際に経験したことや、失敗談、今振り返るとこうすればよかったことなどを共有することで、これから開業を考えている先生のお力に少しでもなればと思い立ち上げました。開業をすすめるものでも、また留めるものでもなく、あくまで先生の医師人生が少しでもよいものになればという思いで、正直に、率直に思ったことを書いています。
小さい内科診療所の経営者が書くサイトなので、網羅性はなく、先生が意図する開業形態によってはあまり関係しない項目もあるかもしれませんが、ひとつでも参考になれば幸いです。