開業でのコストはなるべくカットすることをオススメしていますが、必要な備品には適切に投資することも大切だと思います。私が多少高くても投資するものは、主に時間や手間を削減できるものです。当院における、備品へのお金のかけ方についてご紹介します
固定費は削減したいが、、
私がコストで特に気を使っていることは、固定費です。こちらは知らず知らずの間に増えていきがちで、なおかつ必ずかかる費用です。こちらについては、可能な限り不要なものはカットすることをおすすめします。導入したものの、ほとんど利用していないものや、サービスは定期的に見直して、どんどんカットすることをおすすめします。(参考記事→固定費はリアルタイムで把握)
必要なものには、適切に投資をする
しかしコストカットに躍起になるあまり、なんでもかんでもカットしてしまうと、さすがに診療に支障が出る場合があります。よく使うもの、必要なもの、導入することで時間、手間をカットできるようなものについては、多少値が張っても、投資することがオススメです。
私がお金をかけているものの代表は、パソコンとその周辺機器です。これらについては、スペックが高く、使いやすいものを使用しています。私のクリニックでは可能な限りIT化を進めているので、パソコンは最も重要な診療機器の一つです。これについては投資を惜しみません。
パソコンはメインの診察室ではmacを使用していますが、発熱外来や受付、自動精算機や検査会社と連携するPCはwindowsを使用しています。windowsについては、スペックを確保するために、基本的にゲーミングPCを使用しています。クリニックで使用する分には完全にオーバースペックですが、動きはものすごく早いです。まったくストレスがありません。またモニターもLGの大型のものを複数台使用して、生産性の向上に努めています。
ゲーミングPCは3台使用していますが、いずれもHP製のものです。メーカーにこだわりがあったというより、たまたまセールで買えたので使用しています。いずれも10-15万円ほどのモデルを使用しています。
プリンターについては、正直性能はピンキリですが、印刷速度が速く、レスポンスが良いものを選ぶとストレスがありません。具体的にはクリニック向けにメーカーからもおすすめされている、エプソンのPX-M791FTを使用しています。A4,A5両方印刷できて、動きも比較的早いので、おおむね満足しています。正直もっと性能が良いのもありますが、コストパフォーマンス的にはバランスが取れていると思います。
ちなみにですが、用紙が1種類しかボックスにセットできないプリンターはおすすめしません。やはり2種類セットするボックスがあるモデルが良いです。開院当初はケチって、A5のみセット出来るモデルを使用し、A4は手差しで対応していましたが、手差しに入れておくと湿気で紙がくしゃくしゃになって詰まったり、紙を替えたりと、余計な仕事が増えてしまいました。
他にオススメのもの
現代はタイムパフォーマンスやコストパフォーマンスの時代ですので、新三種の神器として、ドラム式洗濯乾燥機・食洗機・ロボット掃除機が挙げられるそうです。この中でも、クリニックで使えるものとしては、ロボット掃除機は良さそうです。当院でも導入を検討してますが、段差があることや、そこまで広くないので、いまのところはクイックルワイパーや掃除機で対応していますが、今後導入するかもしれません。
当院では洗濯機は置いていないのですが、洗濯機を置くケースではもちろんドラム式洗濯乾燥機はオススメです。私は家で普段の生活で使っており、重宝しています。
必要ないものには、徹底的に余計なお金を使わない
必要なものへの投資は時間が節約できたり、ストレスが減ったりとメリットがあるので、投資価値があると思います。しかし必要ないものには、徹底的に削ります。
最近私が見直したのは通信費です。あまり使わないものはカットしたり、可能なものは格安のsimに替えて、月に5000円近くコストカットができました。年間にすると6万円です。これは少なくない額です。生活習慣病で、2ヶ月に1回、定期通院してくれる患者さんを、新たに2人確保したことと同じインパクトがあります。そう考えると結構大きいです。
基本的に収益を増やすよりも、余計なコストをカットするほうが、簡単であり、再現性が高いです。しかも一度行えば、ずっと効果は持続します。クリニックでは、色々なものが相場より割高な価格で提供されることが多く、知らず知らずのうちに大きな損をしている可能性があります。コストについては正確に把握して、定期的に見直すことが必要です。